作業時間1分でOK!ミニ四駆を加工するために100均ドリルを樹脂用ドリルに100均道具で改造してみるよ。簡単でおすすめ。
実は金属用ドリル刃と樹脂用ドリル刃は形が違い加工性もかなりちがいます。でも100均ショップは金属用ドリル刃ばかりです。今日はこれをお手軽に樹脂用ドリル刃に加工してみたいと思います。
ミニ四駆加工での穴あけ、ドリル刃さん、なんでそんなに食いつくの?
ミニ四駆用というわけではないのですが、樹脂加工用や空き缶でアルコールストーブを自作するときのために、100均ダイソーで購入したハンドドリルが何本かあります。写真は、3mmと1.5mmです。いや、もっとまともな工具もあるのですが、何気に楽しく使っています。
これらのドリル刃は分類するならば金属用です。
さてさて、金属用で樹脂に穴あけをするとどうなっちゃうんでしょうか?まあ、1.5mmとかなら問題ありません。
1.5mmの下穴をあけたところで、本命の3mm穴をあけてみます。なんだかモリモリっと勇ましい感じの切粉が出てきました~。
改めてみるとすごいですね!切粉と呼ぶにはまったくもってふさわしくない厚みです。
ドリル刃は材料に切り込みながらえぐって穴を開けていきますが、こんなにガシガシとえぐられては、加工精度なんてあったもんじゃありません。
じっとドリル刃先を見る。がっつく理由を考えてみる
うーん、なんでこんなに一気に噛みついてしまうんでしょね?金属用ドリル刃は樹脂には不適先なんでしょうか?あ、いや、まあ、理由はわかっているんですが、記事の盛り上がりの都合上、もうちょっと引っ張ります。
というわけで、ちょっとドリル刃を正面から見てみましょう。
じー。ん?金属みたいに固い材料でもしっかり噛みつくように、なんとなくドリル刃の先端って、本当に刃が付いているような形状になっていますね。
ほら、先端からすぐの部分、ちょっと飛び出しているような感じがしませんか?
こっちから見るとどうでしょう。噛みつきやすいようにちょっと飛び出しているのがわかるかと思います。
相手が金属だとこれぐらいがっつり噛みこんでいくというか、切り込んでいくような形状じゃないとダメなんでしょうけど、樹脂ではえぐれすぎてしまってちょっと使いづらくなってしまいます。
100均金属用ドリル刃を樹脂用ドリル刃に加工(トリミング)する方法
どうやらあの分厚い切粉ができる理由は、ドリル刃先端の形状がグイグイっとえぐっていく形状になっているせいのようです。だったら、えぐっていく部分を削り取っていくような形状にしてやればいいわけですね!というわけで、同じく100均で購入したダイヤモンドヤスリです。
ドリル刃先端のえぐる部分を上に向けます。
ダイヤモンドヤスリでのんびり削ります。このとき、水平に削るよう注意深く削ってください。削る量は少ないので、のんびりと丁寧にやれば問題ありません。
だいたいこんな感じで、ちょっととがっている部分が平らになるぐらいで大丈夫です。
拡大すると、少し突き出ていた部分が無くなっているのがわかります。
※2018/07/06追記:ちょっとわかりにくいので、イラストで説明します。下の図は、ドリル刃を正面からみたところです。ちょっと太めに書いてある黒い線が切削する刃の部分です(意外と形状が複雑で書いてみると線の多い物体ですね…)。赤い部分を削るのですが、このとき、切削面(水色)に対して、ほぼ直角~やや直角よりきつい角度で残るように削るのがベストです。
角度がきつく残りすぎると穴開け時に材料がガリガリと削れ過ぎますし、直角よりもなまってしまうと穴開けがなかなか進まなくなります。「えぐり取る」から「削り取る」に変わるということを意識すると、角度の意味が理解しやすいのではないかな、と思います。
樹脂用ドリル刃で樹脂に穴あけ、とても気持ちいいよ!
それでは試しに、先ほどと同様、1.5mmのドリル刃で下穴をあけたところに、3mmで穴を広げてみます。うむうむ、もうこの時点で明らかに違いが出ていますね!
切粉がとても薄くなっています。薄いという事は、少しずつ精密に穴あけが進んでいるという事です。まあ、逆に言うと、のんびり進んでいるとも言えますが、手加工でじっくり高精度な加工をしようと思うと、やはりのんびりじっくりが良いかと思います。
穴もとてもきれいですね!これなら穴そのものの形状もきれいになりそうですし、材料へかける負担も少なそうです。また、穴を途中で止める場合の調整もしやすそうです(これが次回への布石♪)。
ドリル刃のトリミング、簡単にできますし、100均のドリル刃なら金属用・樹脂用それぞれ持っても216円ですし、失敗しても懐の痛み具合が小さいので、ぜひお試しください。
今日の一言二言三言
- 金属用ドリル刃で樹脂を加工すると穴変形やめくりあがって危険。
- 100均のダイヤモンドヤスリで簡単に樹脂用ドリル刃へ加工。
- 加工精度が飛躍的にアップ(穴あけ時間も長くなるけど)。
この方法は、以前、二足歩行ロボットを樹脂フレーム手加工で開発していた時に、その手のプロの方から教えてもらったテクニックです。金属用ドリル刃だと樹脂では穴がきれいにあかなかったり、ボール盤などの電動工具で穴あけをすると材料がめくりあげられたりしますが、この加工をしておけば大丈夫です。
樹脂用にトリミングしてしまったドリル刃は、金属では使えなくなります(使えないというか、切削にとても時間がかかるようになります)。そんなわけで、加工する場合はご覚悟ください。まあ、100均で購入したドリル刃なので、それ専用OKかと思います。
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
お世話になります。
突起部分を全くフラットにしてしまいました。
少しは残すべきなのでしょうか?