熱湯でなぜミニ四駆シャーシのゆがみが修正されるか理由を妄想的考察。残留応力説が有力かな?
ミニ四駆のシャーシを熱湯に入れてそのまま冷ますと、かなりゆがみが取れる、と言う話を聞いたことがありませんか?実際にやってみると、いい感じでゆがみが低減するので、我が家でも毎回やっています。その理由について考えてみました。
ミニ四駆シャーシのブレークインって、どうして必要なのかな?
「シャーシのブレークイン」とは、モーターやギヤを組み上げて、グリス無しでシャフトなどを回すことで接触面を滑らかにし、若干シャーシが削れることでシャフトが本来の位置になる、などの効果を期待するものです。
仮に、元々、シャーシの精度が十分にあるとすれば、せいぜい、接触面が滑らかになる程度でいいはずです。SiSOが子供のころのプラモデルならともかく、現代のミニ四駆がそれほど精度の低い金型を使って成形しているとは思えません(いや、もしかしたら金型は昔から精度が高いかも、という可能性はありますけど)。
しかしながら、以前、MAシャーシを購入したばかりの状態で確認したら、若干ですが、斜めにねじれているようなゆがみがありました。
製造設備の精度が高いはずなのに、なんで製造されたミニ四駆シャーシにゆがみが出ているんでしょう、一体これはどういうことなのか?ということであれこれ調べていたところ、興味深いキーワードに当たりました。
残留応力による歪とゆがみ
残留応力とは材料内部に残った力のことです。一見、普通の立方体だったとしても、力がかかって形を成している部分と、引っ張りあう、或いは押し合う力がない状態で形を成している部分があるとのことえす。
強化ガラスが割れ出すと一瞬で崩壊するように割れるのは、この残留応力を使って強度を上げている理由からだそうです。バランスが崩れると、一気に力のひずみが発生して、粉々になってしまうとのことです。
以下の記事は、ガラスの残留応力ですが、同じようなことが樹脂部品にも言えると思います。
柔らかな光で数字を表示する「ニキシー管」ができるまで – GIGAZINE
熱で溶かして型に流し込む手法で作られる製品の場合、材料の温度が下がる速度は場所によって異なると思われます。これが、早く温度が下がって固体化した部分のしわ寄せは、これから温度が下がって固体化する部分に力を加えていくのではないか、と、脳内妄想しています。
そして、これを金型から外すと、残留応力が外に押し出され、結果としてシャーシのねじれにつながるのではないかと考えています。
残留応力を取り除くには、「応力除去焼きなまし(stress relief annealing)」という、一旦加熱してゆっくり冷却する方法があります。これを、一旦、大きく変形しない程度に全体の温度を上げ、わずかながら柔らかくし、再び温度を下げていくことで、残留応力を取り除くと理解してます。
もちろん、完全にゆがみが取れるわけではなく、残留応力が緩和されてゆがみがある程度戻る、という事になりますので、それだけではベストコンディションにはなりません。しかしながら、まずは温泉でシャーシにノビノビっとしてもらってできるかぎり正常な形に近づいてもらうことで、設計値能力を発揮しやすい状態に近づくわけで、後でブレークインをするにしても、より良いコンディションと言えます。
おっと、今日の晩御飯は、SiSOが作る日でした。ちょっとご飯を作ってきます。今日は鹿肉の厚切りソテーです。付け合わせの野菜を炒めているところです。
我が家的には、今年、ジビエブームで、月に2~3回は、猪肉か鹿肉料理を作っています。今回は、北海道白糠町のエゾ鹿肉です。
今日の一言二言三言
- 同じ形なのに、内部に力が残る、不思議な状態
ネタ的には温泉療法を始めた頃にキーワードは見つけていたのですが、なんとなく筋が通っているような説明でまとめれて、ちょっとすっきりしました。シャーシがなんで歪んでいるか?ということが以前から不思議でしたが、なかなか奥が深いです。
次回は、実際にミニ四駆で比較実験をしてみようと思います。
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
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