前世紀より発掘されたミニ四駆用ラップタイマー(タミヤ ミニ四駆ラップタイマー 15184 )、分解してみる。動くのかな、これ。
実は、タミヤ ミニ四駆ラップタイマー 15184が手元にあったりするのですが、電池を抜くのを忘れたまま21世紀を迎えたため、中はひどいことになっており、使えない状態になっています。まあ、一般的には壊れているというんでしょうけど…せっかくなので、分解してみました。
乾電池を入れっぱなしで長期保管はよろしくないよ
前世紀の自分たちに言いたい(「自分たち」というのは、前世紀はミニ四駆を友人たちと楽しんでおり、このラップタイマーもみんなで買ったような気がするので)、長期保管するときは電池を抜こう!と。
今となっては超貴重な(なんで再販されないんでしょうね?)ミニ四駆用ラップタイマー、前世紀からの発掘後、箱はとてもきれいな状態で我が家に保管されています。
いやいや、ラップタイマー本体も極めてきれいな状態で保管されています。
もちろんタミヤの純正品です。ちゃんと本体に「TAMIYA LAP TIMER」と書かれています。
しかし、残念なことに電池を入れっぱなしで保管してしまったため、電池が液漏れを起こして端子関係は全滅しています。不自然な水色がとても美しいです。
動かなくなったタミヤ ミニ四駆ラップタイマー 15184を分解してみる
それでは、もし動きそうだったら何らかの方法で修復しよう!という目論見のものと、ミニ四駆ラップタイマーを分解してみようと思います。電子部品がやられていなければ、電源端子をどうにかすることで使えるようになる気がします。最初は柱部分(電池が入っている部分)を分解するような気がします。
お、なんかビスも片方腐食しています。きっと、このビスが下側の向きで保管されていたんでしょう…って、なんか現場検証みたいですね。こういった小さな事象の積み重ねで、事件の全貌を知ることができます。
まずは柱部分?のビスを外し、また、腐食して既に折れてしまっていた電池端子を取り出しました。分解するにはプラスドライバーが必要です。
これで、計測部本体から柱部分から外れるはずです。
うーむ、銅錆ひどいですね…何かの結晶実験セット状態です。
上側です。腐食で固まっていまい、後で部品を取り外すのが心配です。
電気系統については、計測部部本体とこの端子らしきものでわかれているようです。ビスを締めるつけることにより、上部計測装置と、下部電池ケースが電気的結合できるようになっているようです。でも、銅錆でくっついてしまっています。
ピンセットでゴリゴリやりながら、金属パーツを剥がしました。
電池ケース側の端子は、ちょっと力を入れるだけで折れるぐらい腐食していますので、取り外して破棄することにします。
何かの決勝実験セットみたいです。
簡単に抜けてくれる金属部品もあれば、なかなか外れてくれない部品もあります。
電池ケース下側の金属パーツです。
計測部分、液晶パネルは基板に乗っているだけとか、構造おもしろい
銅錆は本体上部の計測機器部分も浸食しているようですので、こちらも分解してみることにします。
ビスはLEDとセンサの前後にあります。
カバーが外れました。液晶モジュール、スイッチのカバー、そして基板が出てきました。
基板側の金属部品もかなり腐食しています。なんか、とてもきれいなブルーです。
基板は片面の基板です。銅の金属端子が直接基板にはんだ付けされています。
基板上面です。マイコンチップらしきものとその他電子部品(抵抗やコンデンサ)がはんだ付けされています。マイコンチップらしきものには「M34206M2-125FP」とかかれています。「M34206M2」でネット検索してみると、海外のサイトからどうやらMITSUBISHI製マイコンということがわかりました。
今はもう、ルネサスに統合されていますので、ネットではひょいと情報が出てくるものではないかと思います。
なんか液晶モジュールが簡単に動くな、と思ってさわってみたら、簡単に取れてしまいましたどうやら、導電性のゴムで押し付けることで電気的な結合がされるようになっているようです。
うーむ、シンプルな基板です。
このあたりの黒く変色している部分は、もしかしたら腐食が入り込んだ部分かもしれません。
電池端子が腐食しまくったラップタイマー、動作するのか?
基板を見た感じ、腐食しているのは電池用端子パーツと基板のグランド側(マイナス側)だけのようですので、もしかしたら基板に通電したら、ちゃんと動作するかもしれません。ということで、自作安定化電源で6V(1.5Vの電池4本分)を給電してみることにしました。
スイッチや液晶モジュールの固定のこともありますので、上部は組み立ててしまうことにしました。
錆びまくっていますが、ピンセットで削ってあげたので、電気は通るのではないかと思います。
というわけで接続完了、送電準備完了です。四半世紀ぶりぐらいの通電になります。
設定電圧オッケー!
送電開始!
シーン…
うーん、うんともすんとも、いやいや、最初にセットボタンを押さないといけないですね。
あ、なんか表示されました。「Lo」です。もしかしたら「Low Battery」とか、そんな意味かな。
もしかしたら電池端子の腐食によって電気抵抗が増えていて、電圧がしっかり基板にかかっていないのかな?と思い、ちょっと電圧を上げてみました。
お、なんかそれっぽい表示!
でも、すぐに「Lo」に戻ってしまいました。
これ以上の電圧はちょっと怖いので(万が一、位置を動かしているうちに急に電圧が正常にかかったりとか)、ここまでにしておきましたが、幸い、基板側の金属パーツの腐食具合は軽め(とはいってもモコモコですけど)なので磨いて錆を落とし、電池ケース側をなんとかしたら復活するかもしれません。
それにしても電池ケース側はどうしようかな、腐食しすぎてボロボロです。端子の代わりになるものをうまく見つければいいのですが…昔だったらCNCで削りだしちゃえばいいだけなんですが、過去の技術は忘れてしまいましたし…。
さて、どうしようかな。
今日の一言二言三言
- 銅錆の青は自然界の青とは思えない美しさ
この青い錆びそのものには毒はないそうです…と、日本銅センターのホームページに書かれていました。昭和59年8月には、厚生省(現厚生労働省)が緑青猛毒説が間違いであることを認めているそうです。
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
ラップタイマーやスピードチェッカーなどはうっかり\グレードアップパーツ/ですよね。
これをミニ四駆に組み込んでもOKなのかという妄想をし思い出してしまいました。