ミニ四駆のフロントローラー・スラスト角を手軽に調整して浅くする方法を考えてみる(MSシャーシ編)。
ミニ四駆には走行中の安定性を増すために、フロントローラーに下向きを得るための角度が付けられています。この角度はシャーシによって違うそうですが、最近は5度が多いようです。ただ、ブレーキなどのセッティングによってはこの角度を変えたくなることもあるかと思います。無加工でできる方法をちょっと考えてみました。
フロントローラーのスラスト角は、安定性と減速具合のトレードオフ
現在、MSシャーシベースに、なるべく加工せずに(横着に)グレードアップパーツを取り付けたミニ四駆を作ろうと思い、FM-Aシャーシ ファーストトライパーツセット(なぜにFM-A?)を眺めながら、どんな風に組もうかな~と考えているところです。
ミニ四駆にはステアリング機構が無いため(そういうグレードアップパーツもありますけど)コーナーを曲がるためには、主に水平方向に取り付けたローラーを使って車体の方向を変えていきます。
このローラーのフロント側には、スラスト角という、下向きの力を発生するための角度が付けられており、MSシャーシでは5度と言われています。どうやって5度を決めたのかはわかりませんが、コーナーでちょっと跳ねた後の挙動とか、レーンチェンジの安定性など、ノーマル状態で安定する中でなるべく浅い角度を実験で決めたのかな、なんて想像しています。
スラスト角があれば下向きの力が発生するため、行ってみれば前向きの力の一部を下向きにの力に変換するため、コーナーリング中などローラーがしっかりコース壁に当たっている場合は、それ相応の走行抵抗となり、速度低下につながります。
そんなわけで、フロントローラーのスラスト角を深くするにしろ、浅くするにしろ、調整できるとメリットがありそうです。
ミニ四駆シャーシに固定するときにワッシャを入れるのはどうかな?
MSシャーシのフロントユニットにARシャーシ FRPフロントワイドステーを取り付ける場合、あまり穴位置としてはいい感じにはならないのですが(頭ではわかっていたのですが、購入してから理解しました…)、どうしてもこのステーのデザインが欲しかったので、この組み合わせで継続検討中です。
この2点の穴の間隔が前後方向約7.5mmの距離がありますので、これでワッシャをかますことによって高さ変更し、スラスト角が何度変化するか検討してみたいと思います。
ミニ四駆で使える標準的なワッシャーとしては、4mm径ワッシャ、6mm径ワッシャ、スプリングワッシャがあります。これらの厚みはそれぞれ、0.3mm、0.4mm、0.54mmとなっています(実測値なのでご参考程度に)。
なかなか正確な角度を測定するのは難しいので、CADで適当に作図してちょちょっと調べてみます。下図の左側は普通にステーをシャーシに取り付けた状態です。これにフロント側へ0.4mm厚のワッシャを入れるとスラスト角が約1.9度になりました。
厳密には、ワッシャのフチがどう当たるかとかありまして、そこまでは考慮していないのでだいたいこんなもん、という値です。
続いて、フロント側を0.54mm厚のワッシャ(スプリングワッシャ)にして、車軸側を0.4mm厚、0.3mm厚にしてみると、スラスト角は3.5度と3.2度になりました。
試しに、3.2度のパターンで組み立ててみます。3.5度パターンだと、実質ビス2点止めになってしまうのですが、3.2度パターンだともう2点足せそうなので、というイージーな理由からです。まずはフロント側に0.54mm厚のスプリングワッシャを組み込みます。
車軸側は0.4mm厚のワッシャを挟み込みます。
当初、車軸側のワッシャはステーを持ち上げるだけでいい、と思っていたのですが、実際に組んでみるとフロント側のビスの締め込みで、しっかりシャーシの持つスラスト角度まで上がってしまいました。そんなわけで、トラスビスでステーを抑え込みます。トラスビス、長さが5mmしかないので、強度的にちょっと無理がありそう。実装するときはもう少し考えることにします。
続いて、ビス固定点をもう2点追加します。ここに0.5mm厚のワッシャを入れます。
こちらはトラスビスでも大丈夫そうですね。トラスビス、ビス頭がきれいなので好きです。他の長さも出してくれないかなぁ。
というわけで、慎重に全体のビスを締めこんでいきます。
うーむ、やっぱり長さ5mmのトラスビスではシャーシ側のビス穴を痛めそうですね…もっと長いのが欲しいです。
ちょっとはスラスト角、浅くなったかな?うーむ、目で見てもよくわかりませんが、なんとなくスラスト角が浅くなったような気がします。
今日の一言二言三言
- もっと長いトラスビスがあるとうれしい。
トラスビスのビス頭って、触るととても気持ちが良く、見た目も装飾品っぽくで好きです。でも、長さが5mmしかないので、使いどころが難しいですよね。世の中には、低頭ビスなんていうのもありまして、あんな感じで材料を押さえる面積も確保しつつ、部品点数を減らせるビスがラインナップされるとうれしいです。
今回はスラスト角を浅くする方を試してみましたが、同じ考え方で、逆に深くする方もできると思います。
実験はこれからですが、ワッシャーでスラスト角を調整する場合、ビスを締めすぎるとステーがしっかり押し付けられてしまってたわんでしまい、結局、元の角度になってしまうと思われます(何か変化は生み出すでしょうけど)。そんなわけで微妙なビス締め加減が必要そうです。
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
>>うーむ、やっぱり長さ5mmのトラスビスではシャーシ側のビス穴を炒めそうですね…もっと長いのが欲しいです。
まずは誤字を
炒めそう→痛めそう でしょうかね
それとトラスビスは8mmがありますよ
Item No:15494
ミニ四駆グレードアップパーツ No.494
アスチュート クリヤーボディセット (ポリカ)や
Item No:15496
ミニ四駆グレードアップパーツ No.496
アバンテ クリヤーボディセット (ポリカ)
のリヤパーツとボディキャッチ部の固定用に8mmがあります