フッソコートギヤシャフトでミニ四駆は速くなる?スピードチェッカーで比較実験。

   2017/07/07

TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。

MSシャーシにフッソコートギヤシャフトを仕込んでスピードチェッカーで速度計測とタイムアタックを行い、ノーマルシャフトと比較してみました。少しですが速度向上しましたよ!

ミニ四駆グレードアップパーツ 15390 フッソコートギヤシャフト

「フッソコート」って「表面がツルツルしていて焦げ付きにくいフライパン」に使われている「フッ素コーティング」と同じものなんでしょうか?見た感じ、同じ方法でコーティングされているようには見えませんが、よく滑ってくれそうです。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。

このシャフトはカウンターギヤに使用するシャフトで、モーターに取りつけられているピニオンギヤと、ホイールシャフトに取り付けられているスパーギヤの間に入るギヤです。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。

そんなわけで、ホイールシャフトよりも速く回転するギヤで、しかもMSシャーシやMAシャーシでは、構造上、どうしてもカウンターギヤ本体が直接(ベアリングなどを介在せず)接触する部分でもあります。

計算上では接触面積を減らしても摩擦抵抗は減りませんが、現実的にはもっといろいろな要素があるようで試しにカウンターギヤと当たり面積を減らしてみたところ、若干ですが性能向上しました。

ミニ四駆カウンターギヤの抵抗抜き、簡単に精度よく加工できる方法を考案。いい感じで加工できた!

基本的にこのシャフトは回らないはず(と言いながら回っているようですけど)なので、シャフトとカウンターギヤの摩擦は小さい方がロスが少なく、よく回ってくれるはずです。

というわけで、なるべくシンプルに確認ということで、スピードチェッカーを使って比較実験をしてみました。

ノーマル、フッソコート、520セットでギヤシャフトの色が違う

というわけで、フッソコートギヤシャフト(ストレート)の登場です。MSシャーシやMAシャーシでは、ストレートタイプを2本使います。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。

フッソコートギヤシャフトの開封の儀的な記事についてはこちらをどうぞ。

15390 フッソコートギヤシャフト(ストレート2本)/ミニ四駆グレードアップパーツ

なんとなく違うな、とは思っていましたが、ノーマルギヤシャフト、フッソコートギヤシャフト、520ベアリングセットに付属しているギヤシャフトでは色が異なります。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。シャフト比較写真。

真ん中がフッソコートギヤシャフトですが、一番クロームメッキっぽい色をしています。右の520ベアリングセットに付属しているギヤシャフトは薄いシャンパンゴールドのような色です。仕上げの表面処理が異なるのかな?

ノーマル VS フッソコートギヤシャフト比較実験

実験環境ですが、シャーシはMSシャーシ、ホイールは改造なしの大径タイプ、タイヤもノーマルタイヤをそのまま使います。キットをそのまま組んだ状態なので、ギヤは4:1、ボールベアリングは使っていません。

モーターだけは実験の安定度を高めるため、ほどほどのパワーでブラシがカーボンタイプのアトミックチューンモーターPROを使います。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。アトミックチューンモーターPRO。

測定方法はスピードチェッカーにて最初に最高速度を測定し、100mタイムアタックを5回実施、最高と最低のタイムを除いた3回分の測定結果を平均します。

ノーマルギヤシャフト

それではノーマルギヤシャフトから試してみます。まずは最高速度からです。ビューんと時速26km。まあこんもんでしょうか。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

続いて100mタイムアタックです。スピードチェッカーのデフォルトは300mなのですが、ちょっとした比較実験では長すぎるので、100mに設定しなおしています。それではゴォォゥッ!
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

ふむ、14.09秒です。あまり速くないですね…それではあと4回計測します。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

2回めです。まあ、タイム計測は淡々と進めます。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

お、ちょっとタイムが上がりました!これが一番早いかな?なかなか淡々と進めるのは難しいです。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

というわけで結果発表です。

  • シャフト:ノーマル
  • モーター:アトミックチューンモーターPRO
  • 最高時速:26km/h
  • 100mタイムアタック:13.82秒
    内訳(14.09秒、13.84秒、13.71秒、13.75秒、13.87秒)

 

フッソコートギヤシャフト

今度はフッソコートギヤシャフトに取り換えて実験してみます。あれ?なんかもう、カウンターギヤにシャフトを差し込む感触が違います。なんだかスムーズ!…な気がします。もしかしたら、挿入がスムーズと言うよりは、指の上でシャフトがスルスル滑るので、そう感じるのかも。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。

それでは期待に胸を膨らませながら、まずは最高速度チェックです。ギュイィィン!とか言いながら、走行音に変化はありません。でも、27km/hということで、1km/hアップしています。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

続いて100mタイムアタックです。スピードチェッカ、300mから10mずつ数値を減らすためにボタンを押すのがめんどくさいです。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

お、いきなり13.50秒です。いいんじゃないですか???
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

他にも13.34秒とか。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。スピードチェッカー。

というわけで結果発表です。

  • シャフト:フッソコート
  • モーター:アトミックチューンモーターPRO
  • 最高時速:27km/h
  • 100mタイムアタック:13.49秒
    内訳(13.50秒、13.59秒、13.43秒、13.34秒、13.53秒)

フッソコートギヤシャフト、スピードチェッカーで2.4%向上

スピードチェッカー上での比較ではありますが、ノーマルギヤシャフトからフッソコートギヤシャフトに交換することで、2.4%の速度向上が見られました。

ちなみにフッソコートは使っているうちに取れちゃうそうです。でも、カウンターギヤと当っている部分は全面ではないので、シャフトにペンで印をつけておき、ある程度使い込んだら(これが難しいけど)ひっくり返して取り付けるという方法が使えるのではないかと思います。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。マーキング。

黒く塗った方がカウンターギヤの広いギヤ側(恐らくフッソコートが剥げてくる方)とすることにしました。
TOYz BAR☆ミニ四駆 フッソコートギヤシャフトで速くなるのか実験。マーキング。

 

今日の一言二言三言

 

  • フッソコートギヤシャフトで2.4%速度向上。
    (ただしスピードチェッカーにて)

 

こういう実験って、いつも「ちゃんと目に見える効果があるといいよな」と期待しながら実験していますので、結果が出るまではドキドキします。

摩擦力というのは、「材料の摩擦係数×力」で決まります。

実際にコースを走行させた方が加減速が発生し、ギヤシャフトを押し付ける力が強くなりそりそうです。恐らくですが、スピードチェッカーで測定した結果よりも大きく変化すると思われます。

 

ミニ四駆カテゴリのタグ解説

子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。
タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。
  • 子供ミニ四駆 小学3年生と年長さん(2016.01現在)のSiSO-Jr.1とSiSO-Jr.2のミニ四駆活動記録です。特に幼稚園児のSiSO-Jr.2がどれくらいできるのかというあたりは他の親御さんの参考になるかも。
  • 調律ミニ四駆 手軽に入手可能な道具と簡単な工作レベルで作った素組みミニ四駆(ノーマルモーター、追加パーツ無し、ほぼ改造無し)はどれくらい速くなるかな?と大げさに研究中。
  • 妄想ミニ四駆 ミニ四駆について考察をするふりをしながら妄想にふけっています。でも、もっともらしい説明がされている有用かもしれないっぽい情報もあるかもしれません。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

コメント一覧

  1. raven より:

    実験ありがとうございます。ちゃんと条件を揃えた比較実験は大事ですね。

    そもそも(大抵は)ボールベアリングを入れるのに、シャフトとの接触で抵抗がある設計ってのはなんだかなぁとは思いますw カウンターギアの棒状の部分を削って、スペーサーか紫ピニオンを加工した部品で位置を合わせればシャフトとの接触の抵抗がなくなるんでしょうけど。
    http://www.neoujin.com/?p=6491

    • SiSO より:

      ravenさん>
      カウンターギヤの設計って、ほんと不思議ですよね~。どうせならボールベアリング2個入れれるようにしてくれればいいのに、とか思ったりします。あと、加工情報、ありがとうございます。フローティング加工ですか。なんか精度出しが難しい加工なのかな?と思って読み始めてみたら、そこはあまり気にしなくてよさそうな加工方法なんですね~。おもしろそうなので、加工方法をさらに簡単にする方法を考えてみようかな?

  2. raven より:

    この手の機械部品だと左右両端をベアリングで支持するのがセオリーですからね。あるいは棒状の部分がなければベアリング1個で足りるので、棒状の部分がないカウンターギヤ+専用のつば付きシャフトをGUPで出せばいいのにと思います。

    • SiSO より:

      ravenさん>
      そうですよね~、というわけで、「小学生でもできるカウンターギヤ加工フローティング風」というのを考えてみようかなぁ。

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。

*