ミニ四駆は重心を下げるといいことがあるのかな?…を考察的妄想をしてみた。

   2016/08/11

TOYz BAR☆ミニ四駆・重心を下げるといいことあるの?

一般的にミニ四駆の重心は低い方がいいと言われています。まあ確かに低い方がいいような気がしますが、本当にそうなんでしょうか?ということをモンモンと考えてみました。ほら、普通の車と違ってローラーで曲がるじゃないですか。そんなわけでコーナーリングでの重要性ではないような気がしています。

リアルなレーシングカーの重心が低い理由

重心というのは読んで字の如く「重さの中心」と考えればよいかと思います。身長が高い人は重心も高いでしょうし、身長が低い人は重心が低くなります。また、背中に重たい荷物を背負うと重心が高くなり、例えば荷物を手でぶら下げたりすれば重心が低くなります。
TOYz BAR☆ミニ四駆・重心を下げるといいことあるの?

サーキットを走るオンロードタイプのレーシングカーは、一般的な車と比較して車高(地上から屋根までの高さ)が低く、また、最低地上高(地面から床下まで高さ)も低くなっています。

空気抵抗が少なくなるという理由も大きいですが、コーナーリングで有利になることも理由の1つでしょう。

直進状態からコーナーのような場所を曲がっていく場合には、コーナーの外側に車体を引っ張る力、遠心力が働きます。車体はタイヤの摩擦力(グリップ)によって遠心力に耐え、コーナーを曲がっていきます。

この遠心力が最も大きく働くのが重心部分であり(すいません、専門的な言い方はよくわからないのですが)、また、遠心力に負けないように支える部分がタイヤの接地部分になるのですが、この接地部分と重心の高さが離れているほど、てこの原理で車体がひっくり返る方向に力が働くことになります。

タイヤがしっかりグリップしていることを前提条件として重心が高いケースと低いケースを考えると、コーナーを曲がっている最中の力は、「自分の重量=下に向かっている力」と「遠心力=コーナー外側に向かっている力」のベクトル和になります。そしてそれを支えているのがタイヤの接地面ということになります。
TOYz BAR☆ミニ四駆・重心を下げるといいことあるの?

重心が高いトラックのような車と、重心が低いレーシングカーのような車が、同じ速度、同じグリップ力を発揮するタイヤを履いてコーナーを曲っているところをイメージするとわかりやすいかと思います。

単純にはタイヤの接地面に重心がなるべく近い方が横転しない限界が高いことになります。実際にはタイヤのグリップ力というのは上から押さえつける力も関係しますので、かなり複雑になるかと思いますが、シンプルに考えるとこういうことなんでしょう、きっと。

ミニ四駆では重心が低い方がいいのか?

続いてミニ四駆について考えてみます。ミニ四駆の場合、コーナーリング中の支点がどこになるんでしょう?と考えてみると、ミニ四駆の場合はなんとガイドローラーが支点になります。ミニ四駆はガイドローラーを壁に押し当てることでコーナーを旋回します。そのため、この時はタイヤのグリップは関係ありません。
TOYz BAR☆ミニ四駆・重心を下げるといいことあるの?

つまり、重心が低いことよりも、ガイドローラーの上下の間に重心があることが大事なのではないかと思います。上の図で簡単に書いていますが、概ねミニ四駆の場合は片側に3個のローラーを取り付けるので、三角形ができます。この三角形の中に重心が入っていれば、ミニ四駆はコーナーリング中、ローラーがコースに押し付けられることでより安定しますし、外れていればバランスを崩してしまいます(宝箱セッティングとか言うそうですね)。

と、考えると、ミニ四駆における低重心の優位性というのは、コーナーリングが真髄というわけでも無さそうです。

ミニ四駆、別の意味で重心が低い方がいいのかも

と、ここまで書くとミニ四駆において低重心化の意味がほとんどないのでは?ということになってしまうのですが…コーナーリング以外のところでは低重心の方が明らかに有利になるケースがありそうです。

それは、レーンチェンジやスロープでジャンプした後のコーナーなど、車体が上下運動している時に横方向に力がかかるケースです。場合によってはコースの継ぎ目段差も、ということもあるかもしれません。

下の図は2台のミニ四駆がジャンプしてしまった状態を正面からみたところです。丸で囲った「G」は重心を表します。左のミニ四駆は低重心、右のミニ四駆は高重心を想定しています。
m4wd-why-better-center-g-low-04

コースの壁の高さは5cm(レーンチェンジ等は6cm)ですが、3cm車体が浮いた状態を考えてみます。ちょっとわかりにくいですが、正面から見たミニ四駆です。ジャンプやレーンチェンジなどで車体がちょうど浮いたところということです。

上の図のように、ジャンプ中に横方向に力がかかると重心が高い場合は壁の上部が支点となり、壁を越えてひっくり返る力が発生します。仮にローラーだけでなくポールなどで対策していてもコースアウトしてしまうことになります。

対して重心が低い場合は、壁の内側に向かって力が発生するので、ミニ四駆がひっくり返ることがなく、結果的にコースアウトしにくくなるといえそうです。

 

そんなわけでミニ四駆の低重心化、実車のようにコーナーを速く回るためというよりは、レーンチェンジやジャンプ、コース継ぎ目による振動など、車体上下方向への不安定耐性を強化するという意味があるのではないかと考えています。

 

今日の一言二言三言

 

  • ミニ四駆の重心は低いほうがよさげ。
  • 但し、実車と理由は異なりそう。
  • どうでもいいけど、シャドウブレーカー Z-3、結構、好き。

 

ここまで考察っぽく妄想してみましたが、さて、これが正しいのか正しくないのか?今後いろいろと試していくうちにはっきりしてくるのではないかと思います。

ミニ四駆カテゴリのタグ解説

子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。
タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。
  • 子供ミニ四駆 小学3年生と年長さん(2016.01現在)のSiSO-Jr.1とSiSO-Jr.2のミニ四駆活動記録です。特に幼稚園児のSiSO-Jr.2がどれくらいできるのかというあたりは他の親御さんの参考になるかも。
  • 調律ミニ四駆 手軽に入手可能な道具と簡単な工作レベルで作った素組みミニ四駆(ノーマルモーター、追加パーツ無し、ほぼ改造無し)はどれくらい速くなるかな?と大げさに研究中。
  • 妄想ミニ四駆 ミニ四駆について考察をするふりをしながら妄想にふけっています。でも、もっともらしい説明がされている有用かもしれないっぽい情報もあるかもしれません。
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