フッソコートギヤシャフトでミニ四駆は速くなる?スピードチェッカーで比較実験。
MSシャーシにフッソコートギヤシャフトを仕込んでスピードチェッカーで速度計測とタイムアタックを行い、ノーマルシャフトと比較してみました。少しですが速度向上しましたよ!
ミニ四駆グレードアップパーツ 15390 フッソコートギヤシャフト
「フッソコート」って「表面がツルツルしていて焦げ付きにくいフライパン」に使われている「フッ素コーティング」と同じものなんでしょうか?見た感じ、同じ方法でコーティングされているようには見えませんが、よく滑ってくれそうです。
このシャフトはカウンターギヤに使用するシャフトで、モーターに取りつけられているピニオンギヤと、ホイールシャフトに取り付けられているスパーギヤの間に入るギヤです。
そんなわけで、ホイールシャフトよりも速く回転するギヤで、しかもMSシャーシやMAシャーシでは、構造上、どうしてもカウンターギヤ本体が直接(ベアリングなどを介在せず)接触する部分でもあります。
計算上では接触面積を減らしても摩擦抵抗は減りませんが、現実的にはもっといろいろな要素があるようで試しにカウンターギヤと当たり面積を減らしてみたところ、若干ですが性能向上しました。
基本的にこのシャフトは回らないはず(と言いながら回っているようですけど)なので、シャフトとカウンターギヤの摩擦は小さい方がロスが少なく、よく回ってくれるはずです。
というわけで、なるべくシンプルに確認ということで、スピードチェッカーを使って比較実験をしてみました。
ノーマル、フッソコート、520セットでギヤシャフトの色が違う
というわけで、フッソコートギヤシャフト(ストレート)の登場です。MSシャーシやMAシャーシでは、ストレートタイプを2本使います。
フッソコートギヤシャフトの開封の儀的な記事についてはこちらをどうぞ。
なんとなく違うな、とは思っていましたが、ノーマルギヤシャフト、フッソコートギヤシャフト、520ベアリングセットに付属しているギヤシャフトでは色が異なります。
真ん中がフッソコートギヤシャフトですが、一番クロームメッキっぽい色をしています。右の520ベアリングセットに付属しているギヤシャフトは薄いシャンパンゴールドのような色です。仕上げの表面処理が異なるのかな?
ノーマル VS フッソコートギヤシャフト比較実験
実験環境ですが、シャーシはMSシャーシ、ホイールは改造なしの大径タイプ、タイヤもノーマルタイヤをそのまま使います。キットをそのまま組んだ状態なので、ギヤは4:1、ボールベアリングは使っていません。
モーターだけは実験の安定度を高めるため、ほどほどのパワーでブラシがカーボンタイプのアトミックチューンモーターPROを使います。
測定方法はスピードチェッカーにて最初に最高速度を測定し、100mタイムアタックを5回実施、最高と最低のタイムを除いた3回分の測定結果を平均します。
ノーマルギヤシャフト
それではノーマルギヤシャフトから試してみます。まずは最高速度からです。ビューんと時速26km。まあこんもんでしょうか。
続いて100mタイムアタックです。スピードチェッカーのデフォルトは300mなのですが、ちょっとした比較実験では長すぎるので、100mに設定しなおしています。それではゴォォゥッ!
ふむ、14.09秒です。あまり速くないですね…それではあと4回計測します。
2回めです。まあ、タイム計測は淡々と進めます。
お、ちょっとタイムが上がりました!これが一番早いかな?なかなか淡々と進めるのは難しいです。
というわけで結果発表です。
- シャフト:ノーマル
- モーター:アトミックチューンモーターPRO
- 最高時速:26km/h
- 100mタイムアタック:13.82秒
内訳(14.09秒、13.84秒、13.71秒、13.75秒、13.87秒)
フッソコートギヤシャフト
今度はフッソコートギヤシャフトに取り換えて実験してみます。あれ?なんかもう、カウンターギヤにシャフトを差し込む感触が違います。なんだかスムーズ!…な気がします。もしかしたら、挿入がスムーズと言うよりは、指の上でシャフトがスルスル滑るので、そう感じるのかも。
それでは期待に胸を膨らませながら、まずは最高速度チェックです。ギュイィィン!とか言いながら、走行音に変化はありません。でも、27km/hということで、1km/hアップしています。
続いて100mタイムアタックです。スピードチェッカ、300mから10mずつ数値を減らすためにボタンを押すのがめんどくさいです。
お、いきなり13.50秒です。いいんじゃないですか???
他にも13.34秒とか。
というわけで結果発表です。
- シャフト:フッソコート
- モーター:アトミックチューンモーターPRO
- 最高時速:27km/h
- 100mタイムアタック:13.49秒
内訳(13.50秒、13.59秒、13.43秒、13.34秒、13.53秒)
フッソコートギヤシャフト、スピードチェッカーで2.4%向上
スピードチェッカー上での比較ではありますが、ノーマルギヤシャフトからフッソコートギヤシャフトに交換することで、2.4%の速度向上が見られました。
ちなみにフッソコートは使っているうちに取れちゃうそうです。でも、カウンターギヤと当っている部分は全面ではないので、シャフトにペンで印をつけておき、ある程度使い込んだら(これが難しいけど)ひっくり返して取り付けるという方法が使えるのではないかと思います。
黒く塗った方がカウンターギヤの広いギヤ側(恐らくフッソコートが剥げてくる方)とすることにしました。
今日の一言二言三言
- フッソコートギヤシャフトで2.4%速度向上。
(ただしスピードチェッカーにて)
こういう実験って、いつも「ちゃんと目に見える効果があるといいよな」と期待しながら実験していますので、結果が出るまではドキドキします。
摩擦力というのは、「材料の摩擦係数×力」で決まります。
実際にコースを走行させた方が加減速が発生し、ギヤシャフトを押し付ける力が強くなりそりそうです。恐らくですが、スピードチェッカーで測定した結果よりも大きく変化すると思われます。
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
実験ありがとうございます。ちゃんと条件を揃えた比較実験は大事ですね。
そもそも(大抵は)ボールベアリングを入れるのに、シャフトとの接触で抵抗がある設計ってのはなんだかなぁとは思いますw カウンターギアの棒状の部分を削って、スペーサーか紫ピニオンを加工した部品で位置を合わせればシャフトとの接触の抵抗がなくなるんでしょうけど。
http://www.neoujin.com/?p=6491