丸穴ボールベアリングを自作100均ベアリング慣らし機でブレークイン。あまり傾向つかめず。
先日開発した「ベアリング慣らし機」を使って、丸穴ボールベアリングのブレークインを行ってみました。例によってスピードチェッカーで結果確認しながら行ったのですが、なんかうまく傾向がつかめず、かれこれ4時間以上頑張ってしまいました。
100均グッズで作る「ベアリング慣らし機」
100均で売っているミニ扇風機を使ってベアリング慣らし機(要はベアリングをしばらく回しておく装置)、ベアリングの固定方法に悩んでいましたが、結局、養生テープ(ミニ四駆的にはやはり「マルチテープ」が定番ですが)を使って固定しました。
製作については、以前の記事を参照していただければと思います。
材料費216円+α、製作時間5分。ミニ四駆ベアリング慣らし機(ブレークイン)を100均グッズで開発してみるの巻。 2016/08/05 |
役に立つ道具なのかどうかはわかりませんが、5分もあれば製作可能です。こういう部品流用のやり方もあるよ~ぐらいに覚えておくと、いいことがあるかもしれません。
今日は、ミニ四駆の丸穴ボールベアリングのブレークインを行ってみました。ボールベアリングの性能としては620の方が高精度で良いとのことですが、前世紀に購入した丸穴ボールベアリングが手元にあったのと、620は扱いが少々難しいらしい(直径がやや大きいとか厚みがあるとか)とのことなので、まずは丸穴から試してみることにしました。
ジャパンカップジュニアサーキット1セットでベアリング(ホイール)は何回転するの?
ジャパンカップジュニアサーキット1セット(レーンチェンジしながら3周)走行すると約20mですが、大径タイヤの場合、直径31mmになります。ここからホイールシャフトのベアリングが何回転するのかを求めることができます。
- 31mmのタイヤが1回転すると、0.031*3.14=0.09734m進みます。
- 20mのコースでは、20/0.09734=205.5回転することになります。
つまり、ベアリングを1万回転で1分回せば、ジャパンカップジュニアサーキット約48セット分の走行をしたことになります。あ、もちろんほぼ無負荷状態での回転になるので、ブレークインの程度としては弱めになるとは思います。
測定は慣らしたベアリングと鳴らしていないものの比較
測定は、慣らしを行った丸穴ボールベアリングをMSシャーシ(ノーマルモーター、大径タイヤ、4:1ギヤ)に組み込み、ミニ四駆スピードチェッカーにて100mタイムアタックを行います。タイムは5回計測して最高・最低を省いた3つのデータの平均を結果とします。
また、実験時間がやや長めなので、ブレークインしない丸穴ボールベアリングも用意し、実験の最初と最後に計測を行うことで、モーターなどの劣化状態も確認することにします。
それでは、どちらが被験対象かわからなくならないよう、丸穴ボールベアリングの裏側にマーキングをしてきます。こちらがブレークインしていく方です。
シンプルな結果になるといいなぁ。
ブレークイン時間別ベアリング性能試験
丸穴ボールベアリング初期性能計測(ブレークイン前)
まずはベアリング慣らし機で回す前に、最初のデータを取ってみます。こちらの丸穴ボールベアリングは、すでに比較実験などで回しているため、ちょっとこなれているはず。なので開けポンよりは回ると思います。
それでは、ミニ四駆スピードチェッカーを100mタイムアタックに切り替えます。
初回データは15.09秒でした。ちょっと悪いな…。
合計5回計測を行い、最上下値を除いた3つの結果で平均を取ります。
- 測定値…15.09秒 、14.81秒 、 14.56秒 、 14.62秒 、 14.53秒
- 計算値…14.81+14.56+14.62=43.99秒
- 平均値…14.66秒
比較対象 丸穴ボールベアリング計測(ブレークインしない方)
続いて、比較用にブレークインしない丸穴ボールベアリングの計測を行います。
お、14.81秒!意外にいいかも。でも、実は1回目だけよくて、後は予想通りのタイムでした。
- 測定値… 14.81秒 、 14.93秒 、 14.90秒 、 14.96秒 、 14.93秒
- 計算値… 14.93+14.90+14.93=44.76秒
- 平均値… 14.92秒
3分ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
それでは3分間、ベアリング慣らし機でブレークインを行います。
だいたい10,000rpmで回っています。タイマーも100均グッズでそろえれば、ほぼほぼ100均グッズで慣らし機を開発できたってことになったかも?
で、ミニ四駆に取り付けて…あ、ご紹介遅れましたが、元SiSO-Jr.2所有のネオファルコンです。幼稚園児の時にSiSO-Jr.2が自分で作りました!我が家のモットーで、力が要るところ以外は自分で作ってもらっています。
測定結果は以下の通り。
- 測定値… 14.81秒 、 14.84秒 、 14.81秒 、 14.65秒 、 14.75秒
- 計算値… 14.81+14.81+14.75=44.37秒
- 平均値… 14.78秒
うーん、最初に計測した結果の14.66秒と比較して、ちょっと悪くなっちゃっていますね。1.34%。誤差とみるか結果とみるか…。次はもう少し長い時間ブレークインすることで傾向がつかめないか実験してみます。
さらに15分ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
もうちょっと傾向がはっきり出ることを期待して、少し長めで今度は15分ブレークインしてみます。
ということで組み付けてテストです。
- 測定値… 15.06秒 、 14.87秒 、 14.81秒 、 14.78秒 、14.71秒
- 計算値… 14.87+14.81+14.78=44.46秒
- 平均値… 14.82秒
さらに30分ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
うーん、やっぱりよくわかりません。ということでさらに30分、ここまでで合計48分のブレークインです。
なぜかわずかにタイム回復です。
- 測定値… 14.78秒 、 14.81秒 、 14.78秒 、 14.75秒 、 14.78秒
- 計算値… 14.78+14.78+14.78=44.34秒
- 平均値… 14.78秒
なんか傾向が全然つかめないので、ブレークインしすぎるかも、という覚悟のうえ、ぶんぶんボールベアリングを回してみることにしました。
さらに1時間ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
なんか同じような写真ばっかりなので、もう結果とコメントだけ掲載していくことにします。さらに1時間、ここまでで合計1時間48分のブレークインです。微妙にタイムが下がってきました。
- 測定値… 15.15秒 、 15.00秒 、 14.87秒 、 14.98秒 、 14.93秒
- 計算値… 15.00+14.98+14.93=44.91秒
- 平均値… 14.97秒
もう1時間ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
もう1時間、ここまでで合計2時間48分のブレークインです。なんかタイムが上がりました!
- 測定値… 14.56秒 、 14.62秒 、 14.59秒 、 14.46秒 、 14.43秒
- 計算値… 14.56+14.59+14.46=43.61秒
- 平均値… 14.54秒
追加で1時間ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
追加で1時間、ここまでで合計3時間48分のブレークインです。あら、ガクっとタイムが下がりました。
- 測定値… 15.09秒 、 15.12秒 、 15.12秒 、 15.09秒 、 15.18秒
- 計算値… 15.09+15.12+15.12=45.33秒
- 平均値… 15.11秒
おまけで1時間ブレークイン後の丸穴ボールベアリング性能計測
おまけで1時間、ここまでで合計4時間48分のブレークインです。タイムが再び戻ってきたようです。傾向が全くつかめないですね…。
- 測定値… 15.00秒 、 14.90秒 、 14.96秒 、 14.81秒 、 14.81秒
- 計算値… 14.90+14.96+14.81=44.67秒
- 平均値… 14.89秒
さいごにブレークイン無しの丸穴ボールベアリング性能計測
ミニ四駆の車体コンディションを確認するため、最後にブレークインしていない丸穴ボールベアリングで計測してみました。
- 測定値… 15.03秒 、 15.18秒 、 15.12秒 、 15.25秒 、 15.31秒
- 計算値… 15.18+15.12+15.25=45.55秒
- 平均値… 15.18秒
あれ?こっちもタイムが下がっています。ということは、モーター性能がだんだん落ちてきたのかな?
丸穴ボールベアリングの慣らし実験結果
うーん、なんと判断していいんだろう?
実験開始時と終了時で、比較用の丸穴ボールベアリングの測定結果が14.92秒→15.18秒で1.7%ほど下がっていることから、実験中にモーター能力低下があった(このノーマルPROモーター1号、前回の実験からちょっとずつ低下していますね)と考えられるわけですが、実験中の結果を見てもデータは上がったり下がったりです。
で、この比率と、実験当初の実験対象ベアリングと比較用ベアリングの比率、最後の結果の14.89秒を計算すると、14.64秒、ほぼほぼ最初の値と同じになっちゃうんですよね。
そうやって考えると、今回の実験に使用した丸穴ボールベアリング、前回のベアリング比較実験にてミニ四駆スピードチェッカー上で500~600mほど走行させていますので、ジャパンカップジュニアサーキットで言えば30セットぐらい走行させたら、後はほぼ性能横ばい、ということになるんでしょうかね?
うーん、途中のデータのばらつきも大きいんで、なんかなんともだな~。
時間をかけた割には…いやいや、その間、フライパンの手入れもできたし…、まあ良しとします。
今日の一言二言三言
- ベアリング慣らしの効能を知るのは難しい。
- …ということがわかりました。
鉄製フライパンのお手入れについては、近々、本家SiSO-LAB.NETの方で記事にする予定です。お楽しみに!
ミニ四駆カテゴリのタグ解説
子供たちがミニ四駆を始めたので父も一緒に始めました。前世紀はトルクチューン+プラローラーぐらいでどれくらい速くなるかな?とかやっていましたが、今もニッチに楽しんでいます。 タグでちょっとわかりにくいものがありますので説明付きでリンク貼っておきます。 |
ミニ4駆あたりですとかなり軽負荷になると思うので、一回内部のグリスを洗い流してテフロン系のスプレー塗布のほうが良いのかもしれないですね。